Panda Noir

JavaScript の限界を究めるブログでした。最近はいろんな分野を幅広めに書いてます。

YouTube のスワイプで消せるフロートカードを実装する

↑これを CSS + JS で作りました。フロートカードと呼んでますが、正式名称は分かりません。半モーダルとか bottom drawer とか slidable drawer と呼ぶらしい?

動かせるデモはこちら

実装のポイント: scroll-snap

JS をほぼ使わずに CSS の scroll-snap を使って実装しました。scroll-snap を使うと次のような実装ができます。

  • スワイプが中途半端だったら元の位置に戻す
  • 一定量を超えたら画面外に移動させて消す

便利ですね。touchstart や touchmove のイベント量を監視してアレコレするよりよほどシンプルです。

scroll-snap はかなり便利

scroll-snap を使うと、カルーセルのようにスクロールした際に特定の位置でピタッと止まるように吸着させられます。

scroll-snap は応用の幅があります。例えば、「スワイプで LIKE」「スワイプで削除」のような機能もカンタンに作れます。ほかの人が作ったデモ。便利ですね。

今回のフロートカードも scroll-snap 応用編に近いですよね。

苦労したポイント

カードの外の部分をスワイプしたときにカードが移動しないようにするのが難しかった

これは、カード外がタップされたら overflow-y: hidden をつけるようにして解決しました。 overflow-y: scroll を消すというやり方だと iPhone の safari でうまく動作しなかったので…

カードを画面外にスワイプさせるのが難しかった

これは、カードの上下にスナップポイントを用意してやることで解消しました。今回初めて scroll-snap 使ったので、思いつくまでに時間がかかりました。

未実装の箇所

実はいくつか未実装の箇所がある。

  • 画面の高さが十分でない時(横画面の時など)に上にスワイプすることでカードを上に伸ばす
  • リストアイテムが多い時のスクロールとの共存

この辺りは素直に scroll-snap を使うだけだと難しい気がします。どうしたらできるんだろ。

まとめ

初めにも張りましたが、動かせるデモはこちらです。ぜひ触ってみてください。結構わけわからないコードになってるので。

scroll-snap について知らなかったのでだいぶ勉強になりました。仕事でカルーセル実装するときに JS で頑張っていたけど、scroll-snap を使っていればもっと楽できたのでは…?とムチャクチャ思いました。

あと、StackBlitz でゴリゴリ初めて書きましたが、微妙にかゆいところに手が届かない感じですね…例えばこのあたり。

  • useState を補完で出すと React.useState になる
  • remove braces from arrow function ができない
  • デフォルトの React テンプレートから作ると import * as React from 'react' が消せない

今回みたいにパッと動くものを作る用途では便利ですが、1時間以上書く場合は少しストレスですね。

みんなもフロートカードを作ってみよう!意外と苦戦するよ!

Flux Utils のストアをいい感じに hooks で扱う

https://github.com/Fieldscope/flux-hooks を参考にしつつ、型をつけたり型推論が効きやすいように調整したりしてます。

export const useFluxStore = <
  TStore extends ReduceStore<TState, unknown>,
  TState = ReturnType<TStore['getState']>
>(
  store: TStore,
  reducer: (store: TStore) => TState = store => store.getState(),
  deps: unknown[] = []
): TState => {
  const [out, dispatch] = useReducer(
    (_, store) => reducer(store),
    reducer(store)
  );

  useMemo(() => {
    dispatch(store);
  }, deps);

  useEffect(() => {
    const token = store.addListener(() => dispatch(store));
    dispatch(store);

    return () => token.remove();
  }, [store]);
  return out;
};

使う方は非常にカンタンです。これだけ。

const state = useFluxStore(Store);

注意: destructuring してはいけない

型推論がうまく働かなくなるので destructuring はしないでください。

const {foo: hoge, bar: fuga} = useFluxStore(Store); // hoge と fuga はどちらも any になってしまう

一旦変数に格納した後であれば destructuring しても問題ありません。

const store = useFluxStore(Store);
const {foo: hoge, bar: fuga} = store; // これなら OK

const hoge = useFluxStore(Store).foo; // これも問題なし

僕の TS 力ではこれが限界でした……

再利用可能にするのって意味なくない?

"再利用可能になった" はわかる。テストを書きやすいように書くと自然とそうなるから。でも、"再利用可能にしよう" がわからない。YAGNI(You ain't gonna need it)に反しているし、モジュールの安定度を上げる行為だからもっと慎重になるべきだ。そもそも、再利用する理由が同じでないのに再利用する危険性もある。

たとえば Button コンポーネントを考える。かなり汎用的な名前なので様々な場所で"使われてしまう"。結果、Button コンポーネントを変更しようとすると多くの場所に影響が出るようになる。こうなると Button は安易に変更ができない=安定度が高いコンポーネントとなる。

逆に、DangerButton コンポ―ネントを考える。このボタンは「キャンセル」や「削除」など取り消しがつかない操作をするときに使うボタンだ。このとき、DangerButton にデザイン変更が入ったとする。すると DangerButton を変えるだけで全箇所に変更が反映される。この場合は変更したい理由が同じだからOKだ(もちろん Button の場合も理由が同じであれば問題はないのだけれど、得てして Button は IconButton などに派生して使われがちなので理由が同じかどうかを判断するのが難しいことが多い)。

再利用可能にしなければ変更理由が同じコンポーネントをまとめることができないので、再利用可能に"結果としてなる"ことは多い。が、再利用したいから再利用可能にしようはちょっと待って欲しい。それは YAGNI に反しているのではないだろうか?

スタンディングデスクレビュー

FlexiSpot e8を買ったのでレビュー

結論

メチャ最高

  • スタンディングがとにかく楽
  • 上げ下げがボタン一つでできて楽
  • グラつきもない

とりあえず不満点はほぼない。価格も高すぎるって訳でもない。心なしか腰痛も治ってる気がする。

(腰痛が改善してもマイナスがゼロになるだけだから改善した感覚が得づらい)

買ってから気づいたが、立った状態と座った状態だと見やすいディスプレイの高さが微妙に違うのでモニターアームは必須かもしれない(我慢できないほどではない)

ここが惜しい

机の下にコード収納が一応あるのだが、これがネジ式になっていて結構めんどい。ネジを外してから落ちないように抑えつつネジを留める必要がある。配線をこまめに変える人はやめた方がいいかもしれない。

あと、デフォルトの天板にしたんだけど、角の部分の処理が甘くてチクチクする。そこまで致命的ではないけどたまに気になる。個体差があるかもなので、俺がハズレを引いただけかもしれない。

まあでもマジでそれくらいで不満点はほとんどない。

React でテストしているときに You might have mismatching versions of React and the renderer と出たときの対処法

jest.resetModules() などの関係でこのエラーが出ることがあります。そういうときにごり押すハックを編み出したので紹介します。

jest.mock('react', () => jest.requireActual('react'));

それがこちらです。こうすることで jest.resetModules や jest.isolateModules を使ったとしても import 'react'; でインポートされるモジュールが一意に定まります。